鼓膜形成手術で回復していた聞こえが再び悪くなった

【質問】私の母ですが、8年くらい前に鼓膜再生手術を受けました。子供のころから片耳の鼓膜がない状態でほとんど聞こえていなかったのですが、手術を受けたことにより、とても良く聞こえるようになりました。しかし最近再び聞こえが悪くなってきて、日常会話に支障をきたすようになってきました。ただ、耳の裏側を指で押すと鼓膜が張るのか聞こえがいいのだそうです。病院で詳しい検査を、と言うのですが、もうあの苦しい手術を受けるのはいやだ、と言います。この場合、また同じように手術を受けることになるのでしょうか?

【回答】8年前ですと、最近の鼓膜形成手術と同じ手術だった可能性が高いのですが、「もうあの苦しい手術を受けるのはいやだ」と言われると、もっと程度の大きい鼓室形成手術だったかもしれませんね。特に鼓室形成手術の場合には術後管理が大切です。定期的に耳鼻科で検診を受ける必要があります。

【質問】今はどのような状態になっていると予測されるでしょうか

【回答】多分耳垢でしょう。耳垢や痂皮が溜まっているのだと思います。そのまま放置すると、益々始末が悪くなりますので、早めに耳鼻科の診察を受けられることをお勧めします。そして、聴力検査もしてもらって、聞こえの状態を把握し、適切に対処すべきです。

【質問】補聴器もその当時のものを持ってはいますが、音が反響して、かえって聞きづらいと言います。今はもっと性能の良いものも出ているのでしょうか?

【回答】補聴器に関しては、私のホームページ http://www.medicogifu.co.jp/wjent/ の補聴器のコーナーをご覧下さい。最近更新していないので、最近のディジタル補聴器の記載が無いなどちょっと古いのが難点ですが。

(文責:渡辺耳鼻咽喉科 渡邉忠彦)