反復する中耳炎について

【質問】 私は21歳の大学生です。幼い頃は一度も中耳炎を起こしたことはなかったのですが、18歳の時に高熱が続く風邪をひいて初めて中耳炎になって以来ここ3年ほど、しょっちゅう中耳炎を繰り返しております。飛行機に乗れば必ず中耳炎になるし、以前は新幹線に乗ったくらいではなんともなかったのですが、最近では中耳炎になる可能性が高く、またちょっとした風邪でもすぐ中耳炎になってしまいます。

【回答】 成人の場合は少ないのですが、癖になるといいますか、かかり易い状態がしばらく続くようです。その原因については、個人差が多いので一概には言えないのですが、耳管(耳とのどを繋いでいる管)の機能が低下していることが原因になって、のどから耳への空気の入り具合が悪い場合が多いようです。

 多分耳鼻科で耳管通気をしてもらわれたことがあると思いますが、毎日通院してもらって耳管の通気状態を改善するような処置を繰り返してもなかなか思うように行かないことが多いのです。特に副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などがあると耳管の通気状態がなかなか改善しません。先ず、鼻の疾患を治すことが先決です。

【質問】 病院もいくつかまわり、はっきりとしたことは聞いていないのですが、おそらく慢性中耳炎であると思われます。ある病院ではこれから一生、飛行機には乗れないと言われてしまいました。アレルギー性鼻炎とも関係があるといわれ、1年ほど前から体質を改善するための治療も続けておりますが、いっこうに改善しているように思いません。

【回答】 恐らく、所謂慢性カタル性中耳炎(滲出性中耳炎とも云いますが)の状態だろうと思われます。この病気は、簡単には治癒しません。アレルギー性鼻炎の治療もされているようですので、残念ながらこれ以上のことは特にありません。現在、少しでも鼻がつまっているようでしたら、これを早急に改善することを考えなければなりません。

【質問】 中耳炎になりやすい体質というのは改善できないものなのでしょうか。来月から1年半中国に留学することになっているので、向こうで中耳炎になったらどうしよう、ととても不安です。これだけでは不十分かもしれませんが、何でもいいです。何かアドバイスがありましたら、教えてください。どうかよろしくお願いいたします。

【回答】 残念ですが、時間が足りませんので、来月までにどれだけ改善できるか分かりません。

 アドバイスとしては、分かりきったことですが、カゼを引かないことです。これが1番です。更に、アレルギー性鼻炎の薬をちゃんと飲むこと。飛行機に乗ったら、特に離着陸時には、チュウインガムをかんでいて、少しでも耳がポーンとしたら、鼻をつまんでつばを飲み込んだり、鼻をつまみ口を閉じて息を吐き(いわゆる耳抜きをして)耳に空気を入れるように心掛けることで、航空性中耳炎になることを防げると思います。

 折角メールを頂いたのに誠に残念ですが、こんなことしか、申し上げることは出来ません。何かのご参考になれば幸いです。